福田雄基税理士事務所

税理士が綴る、税務、会計と日々のあれこれ

会計について11

変動費を把握することで

会社の使用可能な利益が

わかります。

 

例えば

1個90円のガムを仕入れて

1個100円で売っている。

利益は10円ですね。

この10円が

会社の使用可能な利益の元に

なるのです。

 

100円の売上をあげるためには

90円の経費は

有無を言わさずかかるので、

この90円はあっという間に

支払いに消えていきます。

 

この90円が

変動費であり

10円の利益を

固定費の支払いや借金の返済に充て、

最終的な利益となります。

 

ちなみにこの10円の利益は

会計の用語で

限界利益といいます。

限界利益=売上-変動費

となります。

 

この限界利益を把握し

伸ばしていくのが

企業経営の

キモといって

過言ではないでしょう。

 

色々な考えはあるでしょうが、

この限界利益が

事業が生み出した

付加価値と

言っても良いでしょう。

会社が使用(配分)可能な利益です。

 

会社の規模比較では

売上より限界利益で

比較する方が現実的だと

考えます。

 

魚の卸売業(大体限界利益率5%)と

獣医(大体限界利益率20%)の売上を比較しても

あまり意味は無いのです。

 

限界利益率が違いすぎて、

魚の卸売業では

1,000万円売り上げて

50万円しか

限界利益

すなわち会社の使えるお金がない。

一方で獣医の場合

1,000万円売上があれば

800万円使えるお金が生じる。

といった次第です。

 

このような理由から

借入金対月商倍率といった

数字がときどき出てきますが

随分乱暴な数値だと

個人的には感じています。